トリップアクセサリーボックス / Field tools 2025
2025. 06. 25
Field tools 2025
今年から新たに”Field tools”と題した企画をスタートします。
フィールドと聞くとまず野原だとか野外といった意味を思い浮かべる方が多いかと思います。
もちろんアウトドア的な要素もありますが、領域・分野といった特定の環境を意味する言葉でもあり、本企画では日々制作しているプロダクトよりも更に自由に・特定の人に刺さる製品をスタッフ全員で考えてみよう、といった企画です。
6月後半から7月前半まで4週にかけて数型ずつリリースしていきますので是非ご覧いただけましたら幸いです。
今回は店長鞍野の制作したトリップアクセサリーボックスをご紹介させていただきます。
イタリアンレザーを贅沢に使用したアクセサリーボックス。
自身でもアクセサリーや細々したものを持ち運ぶ際にこんなのが欲しい!というものを形にしました。
完成にいたるまで
PLANTに入社する前に趣味でレザークラフトをやっていた時に一度箱型のがま口を作ったことがあって、今回はそれをベースにアクセサリーボックスを考えてみました。
5年前に自宅でレザークラフトをしている時の細かい道具を入れたくて、取り出しやすいがま口の箱を作って使っていたのが始まりでした。
がま口金具自体がそもそも好きで、見た目も良くて開きっぱなしにできるから片手で扱えるところが推しポイントです。
当時それとは別に使っていたアクセサリーケースが小ぶりで大きめのイヤリングが入らないことがたまにあったという過去もあり、なんとなくやきもきしていたところに【箱型がま口+アクセサリーケース】という形で今回の自由な発想を活かす企画に落とし込めるんじゃないかと思いました。
「がま口でアクセサリーケースをつくる」というテーマが決まり、次にサイズ選定へ。
がま口のフレームは既成のサイズから選ぶしかなかったので、自分が作りたいサイズ感を斎藤さんに相談して”これなら良さそうだ!”と思うものをチョイスしてもらいました。コンセプトシートの段階ではSとMの2つの大きさで考えていたのですが、がま口の取り付け方としては特殊なデザインだったため適切なサイズが1種類しかなく、1サイズに絞ってブラッシュアップすることにしました。
この型をベースにどうブラッシュアップするか?
企画ミーティングでの話しの中で、四隅の縫い方を変更しなるべく見た目をすっきりさせることにしました。
サンプルのようにつまんで縫うのではなく革を折り込んで上部のみを縫うことで革が二重構造になり、型崩れの防止にも一役買う作りになりました。
試作時に苦労した事・工夫したポイント
構想を練ってスケッチをしている段階では自分の理想でもあるネックレスも収納できるよう差し込みのポケットをつけるつもりでしたが、
・革の厚みが増す分がま口のフレームに入りきらない、、、
・ポケットの縫いはどうしよう?、、、
・ボックスの表面に変な縫い目が出てしまう、、、
など不都合な部分がたくさんあり理想との擦り合わせに苦戦しました。
今回は余計なステッチが出ることで見た目に影響を与えてしまうことや工程数が増え過ぎてしまうこと、商品自体が重くなりそもそも扱いにくくなってしまうことを考え、ネックレスの収納機能は排除しシンプルにフリースペースとリングの収納ボックスを加えるのみで製作に取り掛かることにしました。
リングの収納ボックスもどうすれば理想の型になるのか色々なサンプルを作りました。
完成形は真四角に左右で本体のスペース区切るようになりましたが、長細いリングクッションを作って本体スペースを上下で区切ったり、別体ではなく本体に直接固定したり。そもそも山を連ねたような形ではなく平面に切れ込みを入れただけならどうだろう?と様々なパターンを考えました。
切れ込みだと指輪の太さによって入らない問題が起きてしまう、、などの懸念点も踏まえ、最終的には当初の構想通りの山なりのクッションタイプに落ち着きました。
付属として製作したリングクッションはボックスの中で不用意に暴れてしまわないよう、少し大きくきつめに設計しています。
リングクッション自体は可動するので左右で使いやすい方に寄せたり、入れるものによっては真ん中にスライドさせてフリースペースを左右2箇所にするのもおすすめです。使う人によって自由に中身をカスタムできるのもポイントです。
旅行などの外出時に持ち運ぶ事を想定していたので、箱型が崩れないように高さにもこだわり、底板として厚革を縫い込む事でがま口を閉める時の反動で潰れないようになっています。
がま口での開閉はワンアクションなので、ストレスなく使用できます。
旅行先での気分でアクセサリーを選びたい人、宿泊先でのアクセサリーの一時的な置き場に使いたい人、自宅でもアクセサリーを収納したい人におすすめです。
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店頭では先行して企画全12型販売中。オンラインショップは毎週更新していきます。
販売・受注生産期間は8/17(日)までとなります。