ティッシュボックスカバー / Field tools 2025

2025. 07. 17

Field tools 2025


今年から新たに”Field tools”と題した企画をスタートします。

フィールドと聞くとまず野原だとか野外といった意味を思い浮かべる方が多いかと思います。

もちろんアウトドア的な要素もありますが、領域・分野といった特定の環境を意味する言葉でもあり、本企画では日々制作しているプロダクトよりも更に自由に・特定の人に刺さる製品をスタッフ全員で考えてみよう、といった企画です。

6月後半から7月前半まで4週にかけて数型ずつリリースしていきますので是非ご覧いただけましたら幸いです。


今回は店主斎藤の制作したティッシュボックスカバーをご紹介させていただきます。

縫い繋ぎのないシームレス構造のティッシュボックスカバー。

革の厚みや風合いを活かした、自然な立体感が出るように設計しました。


完成にいたるまで

普段ホームグッズを定番として販売しないので、折角だから身近なティッシュボックスカバーを作ろうと思い取り掛かりました。

元々は鞍野がティッシュボックスカバーを作ろうとしていたのですが、”いいアイデアがあるから作らせてくれ!”と半ば強引に制作し始めました。

雛形は頭の中にあって、ほとんどサンプルを挟まずに形にしました。最初は工房で使っているティッシュボックスのサイズで制作したのですが、色々なメーカーのティッシュを調べるとかなりサイズに幅があることを知りました。ここ最近はエコパックのものが人気があるようで、リリース間際になってから2サイズ作ろうと思い立って仕上げにかかりました。

当初はブルガロで販売しようと思っていましたが、ブルガロだと厚みがあり過ぎて留めづらいこともありボツにしました。

なるべく手に取ってもらいやすい価格であること・あまり触ることがないものなので置いておくだけでエイジングが進む風合いであることの2点を踏まえて、姫路レザーを使用することにしました。硬過ぎず・柔らか過ぎずの丁度良い風合いがマッチしています。


試作時に苦労した事・工夫したポイント

留め具を外すと縫い合わせのない贅沢な一枚革で構成されていることがわかります。展開図としてみるとあちこちに山折りと谷折りの跡があって自然と立体になるよう仕上げています。

角を折りたたむことで革の積層が生まれて自然な膨らみが出ているところがフォルムを際立たせています。このむぎゅっとした質感は革ならではのものだと思います。

ギボシを2枚まとめて留める発想に至るまで試作を繰り返しました。ティッシュボックスを交換する際は片側だけ外してスライドさせることでスムーズに交換できるところもポイントです。

ティッシュを取り出すえぐりのアールカットも試行錯誤しています。スッと引っ掛かりなく取り出せて中身の紙箱の色味も見えないスマートに見える塩梅に設計しました。シリーズというわけではありませんが、先日ご紹介したショルダーパッドのカッティングデザインを持ってきています。

SサイズとMサイズの2サイズ展開にしているのも珍しいところだと思います。Sサイズはエコパック用、Mサイズは紙箱用としてご用意しました。

寝室、リビング、洗面台など各部屋でそれぞれ分けて使うのもいいですね。

ホームグッズとしてももちろんお使いいただけますし、キャンプに持って行っても気分の高まるプロダクトです。

特にナチュラルは置いているだけでも蛍光灯や紫外線の影響でエイジングしていくので、是非楽しみながらお使いいただければと思います。


オンラインショップはこちらから

ティッシュボックスカバーS / FT-12-S

ティッシュボックスカバーM / FT-12-M

店頭では先行して企画全12型販売中。オンラインショップは毎週更新していきます。

販売・受注生産期間は8/17(日)までとなります。