バロンリュックのご紹介 / 製作秘話と使い方のススメ

2024. 08. 28

みなさんこんにちは!
PLANTスタッフの鞍野です。

今回は、夏でも使いやすいシビラボックスのカバンのご紹介第3回目といたしまして、革のリュックには珍しく、きゅっと何度も絞りたくなるバルーン型のシルエットがとっても可愛い「バロンリュック」のご紹介をさせて頂きます!

こちらは革のリュックであるにも関わらず、シビラボックスを使用しているため非常に軽く、背中が蒸れにくいので、夏でも使いやすい革リュックをお探しの方に一度試して頂きたい商品です。(もちろん、夏じゃなくてもおすすめですが!)

昨年、一昨年と夏の限定企画としてご好評頂いた、特殊な繊維が牛革にボンディングされたとっても丈夫で薄くて軽い「デロリアン」を使った商品ラインナップの中にナップサックがあったことをみなさん覚えていらっしゃいますか?

このナップサックも大人気で、「他の革で作れませんか?」とお問い合わせをいただくことがあり、残念ながら全てお断りをさせて頂いていたのですが、そういった事や、シビラボックスを使って巾着型を実現させたいという思いもありこちらをブラッシュアップし、シビラボックス用に再構築したものがバロンリュックなのです。

現在、わたしも使用感を確かめたりエイジングサンプルを作るためにも毎日通勤でスモークブラックのバロンリュックを使用しているので、是非とも魅力をみなさんにお伝えさせてください!

やはりまず一番最初にご紹介しなければならない、絞り部分のスムーズさです◎
新品だとどうしても口元の絞りが少しきつい印象ではありますが、何回か繰り返して慣らしていくととてもスムーズに開閉が出来るようになります!

ご来店頂いて気になっているとお話してくださる方には私が使っているバロンリュックをお見せしてご説明をさせていただいていますが、みなさん開閉のスムーズさに驚いてくださいます(笑)

さらに、使うごとに巾着が非常に柔らかくなり口元の開閉がなめらかになるので、絞りがきゅっと限界まで引っ張りあげることが出来ます。
シルエットもくたっとなり、より袋物のような、本当に革なのかな?と思えるくらいにたぽんとしてきます。
エイジングしていくとより、バルーン感が強く出て、「バロンリュック」へと成長していく過程も楽しめます。

また、使用しているスモークブラックのツヤと色の変化にも注目をして頂きたいのですが、向かって右が新品、左が半年程使用したものです。
新品は霧がかったようなダークグレーの印象ですが、使用していくと表面の霧のようなホワイトワックスが馴染んでいき、スミ黒っぽいニュアンスのある表情へ変化していきます。
ツヤ感に関しても、サラサラとしたマットな質感からツヤ感が出ているのが分かります。

もうひとつのバロンリュックの特徴といえばこの構築的なマチではないでしょうか?
いわゆるナップサックにはマチのついていないものが多く、折りたたんでコンパクトにしやすいというのが一般的ですが、バロンリュックはナップサックが元とはいえ、コンパクトにすることは目的にはないためマチを作ったことで大容量となっています。

ところでみなさん、この構築的なマチをどうやって思いついたんだろうと思いませんか?わたしは思いました(笑)
初めて店主が試作したバロンリュックを見た時に、このマチどうやって作るの、、?と構造がなかなか理解できませんでした(笑)

シビラボックスで巾着リュック(ナップサック)を作るにあたり、薄くても立体感の出せる内縫いの方法、そして下部がたぷっとしたバルーンのような形状を目指しました。

全体のバランスやタックの入り方を何度も試作しこの形にたどり着きましたが、タックを2枚重ねることで段階的にバルーンのシルエットが現れ、革の積層に厚みができることで補強の役割も担うことが出来ます。

そして、まだまだおすすめのポイントがありまして、それが両サイドに本体直通のファスナーがついているというところです。
(おそらく今までのブログを読んでくださった方はお分かりかと思いますが、鞍野はリュックの直通ファスナー必須ユーザーです)

両サイドについているということで、右利き左利き関係なくどなたでも使いやすいユニバーサルデザインとなっています。
直通ファスナーが左右どちらに付いているのが便利なのか、実際使ってみないと分からないかも、、と不安に思っていらっしゃる方にもおすすめしやすいポイントとなっています^^

また、構造上でも両サイドにファスナーの土台となる革を重ね、二重にすることで補強にもなりバルーンの形が維持しやすくなっていたり、ファスナーの上げ下げのがスムーズになるよう補助的な役割も果たしていたりします。

もうひとつ、ショルダーのちょうど肩手前あたりにある巻き革もリュックが使いやすくなる工夫のひとつになっています。
ナップサックは二本のショルダーひもを使って両肩に掛けますが、ショルダーが片方ずり落ちてしまう経験はありませんか?

わたしもナップサックを使っているとたまにこういう場面に出くわしますが、バロンリュックには巻き革があるおかげでずり落ちるストレスもありません。
ずり落ちないようにひもをまとめてくれるパーツがついているナップサックって意外と見ないような気がするので、地味に画期的なのでは、、?と個人的には好きポイントです◎

また肩あたりのショルダーの食い込みを防ぐ肩当ての役割も果たしていますので、荷物をたくさん入れてしまいがちなリュックにはありがたい機能でもあります。

いかがだったでしょうか?
バロンリュックは現在進行形で使用しているので、常にエイジングが進んでいます。
店頭へお越し下さった際にはいつでもお見せしますので、ぜひお気軽にお声がけ下さい^^
新品とも印象がぐっと変わるので、使用イメージがしやすくなると思います◎

Ballon ruck / BP-329

ではここまで読んで頂きありがとうございました!
3回にわたってご紹介してきました、夏でも使いやすいシビラボックスのカバン3型でしたが、少しでも参考になっていれば嬉しいです^^